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納入した焼却炉を調整

せっかく建てた「ガス化溶融炉」は、細かい分別かいらないのに…しかし、巻広域地区の住民の抵抗は、予想以上に強かった。「せっかく溶融炉を作ったのに」「(分別を)無理に統一することはない」「多少ごみが増えても分別を簡素化すべき」。最後は、市長宛に4万人を超す反対署名まで出された。さすがの市も「性急に事を進めるのは無理」として統一化をあきらめた。猶予期間を設け、プラスチックごみは、しばらくの間はこれまで通り燃やし続けることになった。ごみ処理施設のプラントメーカーは、どんな分別の結果、どんなごみがどの割合で入ってくるかを予想して設計し、納入した焼却炉を調整している。プラスチックや紙の割合が多ければ、燃焼温度は高くなるので、耐熱性にすぐれた材質を使う。生ごみが多ければ、温度の低い生焼きにならないような工夫が必要だ。いったん導人した焼却施設は、20年以上使うから、運転する技術者から見ると、頻繁に分別の方法を変えて、焼却施設のごみの質が変わっては困るのだ。そんな声を受けて、分別方法を変えることに億劫になる市町村も多い。ガス化溶融炉は、何でも燃やすことができ、分別する手間をはぶける。だから、ガス化溶融炉を導入したのに細かい分別をするのは、設計者やプラントメーカーにとって本意ではないだろう。巻広域地区の住民が細かい分別を嫌うのは、ガス化溶融炉の特性に合っていないことを知っているせいかもしれない。