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まず最初にはじめるべき事柄について

「しかし、インスリン抵抗はすぐにはなくならないでしょう。食事を変えてもある程度の時間がかかるんじゃない?」「うん、インスリン抵抗を高めているファクターはたくさんあるからね。だから、たたかわないダイエットの第一歩としてやらなくてはならないのは、砂糖や精白した小麦粉のような精製した炭水化物をとらないこと。精製した炭水化物はすぐに吸収されて急速に血糖値を高めるからね。それは強力にインスリンの産出をうながし、血中インスリン値を高める。すでにインスリン抵抗が高くて肥満している人が、なにをおいてもやらなくてはならないのは、その事態を避けることだよ」「精製していない複合炭水化物をとるようにすればいいわけね。そして、ルールとして砂糖は料理には使わなくする」「そのとおり。果物は手を加えずにそのまま食べれば複合炭水化物だし、豆も野菜も複合炭水化物。問題は穀類だが、これの精製度を少しでも下げることが眼目になるね。」「そして、食事の目標で示したように、複合炭水化物が摂取カロリーの55〜80パーセントを占めるパターンの食事にしていけば、問題が根本から解決されていくと思うよ。それは精製度の低い穀類と豆類で主たるカロリーをとる食事になるけど」「体脂肪が減って体脂肪率が下がるのは、脂肪細胞が減るということなのかしら?」「いや、そうじゃなくて、脂肪細胞のサイズが小さくなるということなんだよ。脂肪細胞の数は変わらない。そしてまた、脂肪細胞のサイズが大きくなるとインスリン抵抗が高まることがわかっているから、逆にサイズが小さくなればインスリン抵抗が下がり肥満の解消が加速される。よくなりはじめるとすべてがよくなっていくわけね」「うーん、なんだか故障していた精密機械が直ってスムーズに作動していく感じだね」「人間の体は非常によくできていることがわかる。あまり不自然なことさえしなければうまく動きつづける精密機械という感じがするね。」「また、精製しすぎた炭水化物は自然な食べ物ではないし、砂糖のような強烈な調味料を使った料理は自然から遠い料理なのだということもわかる。伝統的な料理のレシピが載っている料理書を見ると、フランスでもイタリーでもスペインでも、世界中どこも調味料に砂糖を使っているものはないからね。ほとんどみな塩だけで調味している」「日本でも砂糖を料理に多く使うようになったのは最近でしょう?」「もちろん、そうだよ」「脂肪細胞の数は最初から決まっているのかしら?」「長距離ランナーは体脂肪率を3〜5パーセントまで落とせるといわれているが、そこまで落とせるのは脂肪細胞の数が正常だからと考えられている。脂肪細胞の数が多い人はどんなことをやってみてもそこまでは落とせない。だから、そういう人は長距離ランナーにはなれないわけだ。脂肪細胞の数が長距離ランナーの二倍の人は、ハードなトレーニングで脂肪細胞のサイズを長距離ランナーと同じサイズに絞りこんでも、体脂肪率は10パーセントくらいまでしか下がらない。だから競走に負けてしまう。
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