自動車教習所を運営するうえで、ゲストの数を増やすことは重要です。しかし私は、自動車教習所について、ただ「儲かればいい」「ゲストを増やせばいい」とは考えていません。自動車教習所の特徴の一つに、普通四輪車だけでなく、二輪車コースもあれば、大型車コースもあり、さらにはプロドライバーのための二種免許コースもあるという、百貨店のような教習所という点が挙げられます。経営的に考えたら、四輪車なら四輪車に絞ったほうが、効率ははるかに良くなります。実際、卒業生を多く出している教習所は、四輪車だけ、二輪車だけとコースを絞ったところがほとんどです。それでも私どもが“百貨店”を目指すのは、教習所には社会性があると考えるからです。島根県のなかでも、とくに人口の少ない石見地方には教習所がほとんどありません。そのため、免許がほしい人は、自動車教習所に通うしかないのです。それなのに、「私どもは四輪しか教えませんから、二輪の免許を取りたい人は松江の教習所に行ってください」といえるでしょうか。石見に住むゲストのことを考えれば、免許なら何でも扱うのが私どもの義務であり責任なのです。私は、教習所に限らず、会社というものは、すべからく社会の公器であるべしと考えています。そこで、損得を超え、“教習所の百貨店”を目指すことにしたのです。ただ、おもしろいことに、この判断は結果的に自動車教習所のゲストを増やすことにもつながりました。
[参考]
東京都の自動車教習所コヤマドライビングスクール
http://www.koyama.co.jp/