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ポルトガル共産党の勢力が強い地方

ベジャは長い間、ポルトガル共産党の勢力が強い地方として知られ、一九七四年四月二五日の、「リスボンの春」とよばれる左翼軍人を中心とした無血クーデターでも、周辺の地域に強い影響力を与えてきた。このクーデターは、四〇年に及んだサラザール独裁体制に対し、マルクス主義の影響を受けた左派グループが行動を起こしたもので、以後、秘密警察が廃止され、あらゆる表現や行動が自由になった。リスボンに「春」がきたのである。その後、政権は共産党との連携によって左傾化を強め、クーデターの引き金となったアフリカ植民地への弾圧にも終止符がうたれ、ギネ・ビサウ、モザンビーク、アンゴラが独立していく。複雑な政争はその後も続くことになるが、翌七五年には「革命評議会」が結成され、農地改革や基幹産業の国有化が断行されていく。ベジャでも、その折り折りに周辺の農民が集まり気勢をあげ、大地主と激しく対立したり、土地に立てこもったりしたこともあった。町には革命をうたいあげる狼煙があがり、壁には強烈なスローガンが書き塗られたという。時代の移り変わりの舵取りをしたベジャの町だが、いまの静かなたたずまいからは、想像出来ない。